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資本主義の成熟と転換:現代の信用と恐慌   小西一雄(立教大学名誉教授)

資本主義の成熟と転換:現代の信用と恐慌

マネーゲーム化した国際金融、停滞する先進各国の実体経済、それはなにを示しているのか。
雇用不安と格差拡大に直面する国民生活、その原因はどこにあるのか。
著者長年の理論研究・現実分析にもとづいて、資本主義の今とこれからを深掘りする。

  • A5判/上製/320頁
  • ISBN978-4-905261-20-9
  • 本体3700円+税
  • 初刷:2014年6月20日

編者の言葉

本書の第一の課題は、日本経済とアメリカ経済における資本主義の成熟とそれによる賞味期限の到来を具体的に分析することであり、第二の課題は、マルクスが『資本論』で展開した資本主義分析の理論が現代経済の分析にあたっても重要であることを確認することである。

目次

  • 目次
  • はしがき
  • 序章 現代の産業循環・恐慌と信用:ドル体制下の世界
  • 第1部 貨幣・信用論と現代
    • 第1章 現代における貨幣と信用:金廃貨論と内生的貨幣供給論の批判
    • 第2章 「信用創造論」の呪縛:銀行信用の正しい理解のために
    • 第3章 金ドル交換とその停止の意味:準備・介入通貨論と為替媒介通貨論
    • 第4章 現代の金融取引・収益の特徴と本質:貨幣資本の蓄積と現実資本の蓄積
  • 第2部 資本主義の成熟と転換
    • 第5章 ドル体制の変容とアメリカ経済の転換:「カジノ資本主義」の形成・破綻・「復活」
    • 補論1 2003年度の巨額介入と短期資本移動
    • 第6章 岐路にたつ日本資本主義:利潤率の傾向的低下と日本経済
    • 補論2 利潤率の傾向的低下法則はなぜ誤解されるのか
    • 補論3 一般的利潤率の傾向的低下の法則と「置塩の定理」
    • 第7章 リフレ論の骨格とその帰結:リスクに満ちた実験
    • 終 章 「利潤原理」の相対化:経済システムの転換に向けて
  • あとがき

著者

小西一雄(こにし・かずお)

1948年3月 東京都に生まれる。
1971年3月 上智大学法学部卒業。東京都入都(中野区役所勤務)などを経て、
1976年4月 立教大学大学院経済学研究科博士課程前期課程入学。
1981年4月 立教大学経済学部助手(大学院在籍のまま)。
1982年3月 立教大学大学院経済学研究科博士課程後期課程単位取得退学。
1982年4月 立教大学経済学部専任講師。以降、助教授を経て、
1993年4月 立教大学経済学部教授。
2013年3月 立教大学定年退職。この間、教職員組合委員長、総長室長、経済学部長、立教学院常務理事などを歴任。
2013年4月 東京交通短期大学学長(2016年3月まで)。
現在 立教大学名誉教授、東京交通短期大学名誉教授。

著書20