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富裕者課税論

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富裕者課税論

四六判/上製/320頁

ISBN978-4-921190-57-6

安藤 実(あんどう・みのる)編著

静岡大学名誉教授,日本租税理論学会理事長,谷山財政税制研究所理事
1934年,北海道旭川市に生まれる。
早稲田大学政経学部卒,法政大学大学院博士課程経済学専攻修了。東洋経済新報社嘱託社員。
1966年,静岡大学人文学部講師(財政学)。
1976年,教授。1983年,ドイツ・ベルリン経済大学で海外研究。1994年,静岡大学人文学部長。
1997年3月,定年退官。同年4月,札幌学院大学教授。
2000年,名古屋学院大学教授。
2004年,同大学院特任教授。
2007年3月,退職。

主な著作:
『シミュレーション税制改革』(共著,静岡大学税制研究チーム)1988年,青木書店
『消費税の研究』(共著、静岡大学税制研究チーム)1990年,青木書店
『日本財政の研究』1997年,青木書店

定価:本体2600円+税

発行
初刷:2009年4月28日
2刷:2009年11月18日

 

シャウプ勧告から60年
日本税制の今を検証!

日本の民主化の礎となる税制の構築をめざした
シャウプ勧告は「修正」された。
なぜ・誰によって「修正」されたのか?
勧告の意図を生かすべく
富裕者課税
を提唱する。

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編著者の言葉

税制も、経済生活に対する国家の介入である以上、公的規制の性格をもつ。とりわけ富裕者課税は、現代国家において、この「重し」の役割をもっている。シャウプ勧告にも、その認識が見られ、そこでは日本の民主主義にとって特に危険なものとして、巨大資産家への富の集中を上げ、税制にそれを防ぐ役割を期待していた。それが富裕者の「合法的な税逃れ」を許さない仕組み、すなわちキャピタル・ゲインの全額課税を中心とする総合累進課税の勧告となったのである。

しかし残念なことに、シャウプ勧告税制はその実施前後に、重大な「修正」を受けた。その「修正」によって日本税制から失われたのが、まさにこの「重し」としての税制の役割であった。その結果、資本蓄積を名とする大法人や富裕者に対する優遇措置が続けられる反面で、重い大衆負担が日本税制の特徴となる。

したがって問題は、なぜシャウプ勧告税制が「修正」されたのか。あるいは誰が、どういう意図をもって、その「修正」を推進したかである。シャウプ勧告から60年を機に、戦後の日本税制を、そういう観点からとらえてみたい、それが本書執筆の動機となった。

(安藤 実)

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目 次

はじめに

第1章 シャウプ勧告がめざした富裕者課税論
 第1節 シャウプ勧告がめざした富裕者課税論
 第2節 利子所得課税の特別処置について
 第3節 証券優遇税制
 第4節 相続税の課税最低限について
 第5節 相続税――現状と問題点

第2章 シャウプ勧告の理念――公平と民主主義
 第1節 シャウプ勧告「序文」考
 第2節 シャウプ勧告と公平理念の今
 第3節 シャウプ勧告と自主財政主義

第3章 2000年政府税調答申の租税理念――「国民皆が広く公平に」の中身
 第1節 異議あり、消費税増税
 第2節 2000年政府税調答申の批判
 第3節 小泉内閣の財政構造改革
 第4節 政府税調の増税宣言

第4章 財政節度と「小さな政府論」
 第1節 「建設国債」という区分を廃止する提案
 第2節 道路特定財源の「一般財源化」
 第3節 日本財政から見た「小さな政府」論

あとがき

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