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季刊 経済理論 第53巻第1号(2016年4月)◎資本主義の今後と政治経済学の課題
季刊・経済理論第53巻第1号

経済理論学会編

B5判/並製/120頁
ISBN978-4-905261-80-3
本体2000円+税
発行
2016年4月20日

目次

[特集◎資本主義の今後と政治経済学の課題]

  • はじめに  吉原直毅
  • 主流派経済学の特徴と政治経済学の射程:ネオ・リカーディアンの経済学とは何だったのか?  黒瀬一弘
  • 所得分配と経済成長:新古典派と非新古典派の対抗軸  佐々木啓明
  • グローバル資本主義の段階論的解明:現代資本主義論の理論と方法  河村哲二

[論文]

  • 国際課税枠組みと多国籍企業による租税回避  津田英章

[書評]

  • 八木紀一郎(代表)ほか編『経済学と経済教育の未来』  松尾 匡
  • 八木紀一郎(代表)ほか編『経済学と経済教育の未来』  山本孝則
  • 谷野勝明著『再生産・蓄積論草稿の研究』  大野節夫

[書評へのリプライ]

  • “Growth, Cycles, and Distribution: A Kaleckian Approach ”に対する書評[評者:西 洋氏]へのリプライ  佐々木啓明

経済理論学会第63回大会報告

経済理論学会第63回大会報告(英文)

経済理論学会第63回大会分科会報告

経済理論学会2015年度会務報告  代表幹事

第6回(2015年度)経済理論学会奨励賞  選考委員会

第7回(2016年度)経済理論学会奨励賞募集要項  選考委員会

経済理論学会ラウトレッジ国際賞授賞式および記念講演  八木紀一郎

2016年度経済理論学会第64回大会の開催について  大会準備委員会

論文の要約(英文)

刊行趣意・投稿規定

編集後記  西 洋

はじめに

2015年度の年次大会では、2014年度の年次大会の共通論題のテーマを継承する形で、引き続き、現代の資本主義の危機的動向を踏まえ、また、RBC理論などの様に、それに対して適切な理解を提示できない主流派経済学という現状を踏まえ、改めてポリティカル・エコノミー的な広い視野を元にした経済学の基礎理論の再構築が必要であるという問題提示をするものである。とりわけ、主流派経済学の現状の到達点を踏まえ、それへの内在的及び外在的批判を展開しつつ、改めてポリティカル・エコノミーとしての優越性を、学派の違いを超えて説得的に指し示す事が重要であると思われる。

この課題にふさわしい論者3人として、黒瀬一弘氏(東北大学)、佐々木啓明氏(京都大学)、及び、河村哲二氏(法政大学)の方々にPlenary lecturesをしていただいた。全体セッションという性質を踏まえ、それぞれあまり技術的にマニアックに走る事なく、全員が話についていけるように、そのうえで、現在の研究の最先端の動向を紹介し、今後の発展の方向性を展望する事を心掛けて戴いた。各講義後も、短い時間ながら、活発な質疑応答も為された。その質疑応答の内容は、各講師のそれぞれの報告論文の中で反映させて戴いている。

(以下略)

(吉原直毅)

編集後記

本号は、昨秋一橋大学で開催された経済理論学会全国大会の特集号である。大会では、共通論題と27の分科会における報告・議論、国際賞記念講演、会員総会等が行われ、約300名の参加があった。本号の大会記録が経済学研究の資料として広く活用されることを願いたい。なお本大会については、宇仁宏幸会員によるレポート(『経済セミナー』2・3月号)も併せてご覧いただきたい。

今回の共通論題のテーマは「資本主義の今後と政治経済学の課題」であった。前回の共通論題(テーマ「経済理論の現在:対抗軸としてのポリティカル・エコノミー」)が、主流派経済学の内容点検と対案の資格要件を提示するものだったとすれば、今回は、対案の素材を政治経済学サイドから積極的に提示しようという企画だったと言える。3本の報告原稿を読んでみて、全体として「異端から正統へ」というモチーフが底流にあるのではないかという印象をもった。近年の経済危機に際しては、異端的な市場システム批判が社会的に重要な意義をもった。これに対して今回の報告はどれも、異端にとどまることなく、政治経済学の正統理論による対案を追求している。この推移には一定の必然性があると言えよう。3報告の課題提起を受けての研究・議論のさらなる広がりが望まれる。

編集委員会の業務をしていると、経済理論そのものの社会的権威が低下してきているのではないかということが気になる。優れた理論成果を生み出す媒介であることが学会誌の機能であるにしても、理論というもの自体が社会的な討議過程の中で疎まれてしまえばどうなのだろうか、と。この点、国際賞受賞のボウルズ氏が分科会で紹介したCOREプロジェクトは、経済理論重視の意識を育成すること自体を経済学教育の課題とする取り組みであり、大いに示唆的であった。これに限らず、多様なテーマによる分科会からは刺激とアイデアを得ることが少なくない。本学会の魅力の1つではないだろうか。

大会特集号ということで、本号は他の号よりも多人数の執筆協力により出来上がっている。報告者、分科会司会者、今回・次回の大会主催者、学会幹事および代表幹事の方々には、この場を借りてお礼申し上げたい。また53巻の巻頭号にあたり、この間献身的なご協力をたまわったレフェリーの方々、毎号緻密な編集でお世話をいただいている桜井香氏(桜井書店)には、編集委員会を代表して深謝の意を表したい。

最後に、会員の皆さんに2点お願いを述べさせていただきたい。1つ目、本誌は購読による支援を求めています(前頁「刊行趣意」参照)。本誌を学会外の方にも広く読んでもらえるよう、図書館や機関への購読推薦をお願いいたします。2つ目、次号からは通常の特集号ですが、投稿論文の少ない状況が続いています。奮ってのご投稿をお願いいたします。

(坂口明義)

編集委員

委員長

  • 坂口明義(専修大学)

副委員長

  • 松尾秀雄(名城大学)

編集委員

  • 勝村 務(北星学園大学)
  • 佐々木啓明(京都大学)
  • 渋井康弘(名城大学)
  • 関根順一(九州産業大学)
  • 田中英明(滋賀大学)
  • 鳥居伸好(中央大学)
  • 西 洋(阪南大学)
  • 宮田惟史(駒澤大学)

経済理論学会について詳しくは、同学会のホームページ
http://www.jspe.gr.jp/
をご覧ください。