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季刊 経済理論 第47巻第1号(2010年4月)  特集◎2008年世界恐慌と資本主義のゆくえ
季刊・経済理論第47巻第1号

経済理論学会編

B5判並製/142頁
ISBN978-4-921190-75-0
定価2100円(本体2000円+税)
発行
2010年4月20日

目次

[特集◎2008年世界恐慌と資本主義のゆくえ]

[第57回大会共通論題報告と討論]

  • 開会の辞岡本英男/長島誠一

[報告]

  • サブプライムから世界恐慌へ伊藤 誠
  • カタストロフィとしての「百年に一度の危機」川上忠雄
  • 物価変動の変容からみた2008年経済恐慌松本 朗

[討論]

[特別寄稿]

  • 金融化と資本主義的蓄積--2007-9年危機の構造的説明コスタス・ラパヴィツァス/訳=横内正雄

[論文]

  • カレツキアン蓄積分配モデルの実証分析畔津憲司/小葉武史/中谷 武
  • 労働生産性成長率と需要成長率の相互依存メカニズムの分析
    --二部門累積的因果連関モデルによる日米比較を中心に藤田真哉

[書評]

  • 伊藤 誠著『サブプライムから世界恐慌へ』萩原伸次郎
  • 鶴田満彦著『グローバル資本主義と日本経済』石川康宏
  • 三宅忠和著『産業組織論の形成』古川 智
  • 松尾秀雄著『共同体の経済学』中村宗之

第57回大会報告

第57回大会報告(英文)

第57回大会分科会報告

会務報告

経済理論学会創立50周年記念講演とパネル討論報告

論文の要約(英文)

第1回経済理論学会奨励賞募集要項

刊行趣意・投稿規定

編集後記(角田修一)

編集後記

(1)第47巻第1号は、昨2009年11月22〜23日に東京大学で開催された経済理論学会第57回大会の特集号です。本学会は2008年10月の大会(九州大学)の共通論題として「サブプライム・ショックとグローバル資本主義のゆくえ」を設定しました。学会幹事会はその年の9月にはじまる世界的な金融危機がまさに世界恐慌へと展開しつつある、まさにその渦中で次の第57回大会のテーマを論議し、このたびの共通論題「2008年世界恐慌と資本主義のゆくえ」を確定しました。これが2009年1月です。同月、岩波新書から浜矩子氏の『グローバル恐慌―金融暴走時代の果てに』が出版されました。東京に向かう新幹線の中で同書を半分くらい読んで幹事会の議論に望んだことが思い出されます。浜氏がこの本でK・マルクスの名前を一度もあげずに「恐慌」という用語を使用したことは、わが学会にとって先を越されたというよりも、我が意を得たりというべきでしょうか。大会準備委員会の委員長である小幡道昭会員が3月に出された開催の呼びかけ文のなかで、次のように書かれたことも印象的でした。

「自ら生きているあいだに、恐慌とよぶに値するこれほどの激変に遭遇し、積年の資本主義観を根本から再考せざるをえなくなる、これはあるいは想定外であったかもしれません。しかし、現実は予想をこえて進んでゆきます。」

57回大会の共通論題、したがって本号の特集テーマは、このように時宜をえたものであっただけでなく、コスタス・ラパヴィツァス氏の特別報告、『サブプライムから世界恐慌へ』と題する単著を刊行された伊藤誠会員、1971年に『世界市場と恐慌』を書かれた川上忠雄会員、そして『円高・円安とバブル経済の研究』を2001年に書かれた松本朗会員という3人の世代を異にする研究者の報告と、これをめぐる会員の活発な討論を掲載することができました。大会そのものもこれまでになく多くの27分科会が開催される活発なものでした。そこでの報告と討論の内容は各ページをご覧ください。

本学会は1959年に創立され、2009年はその50周年にあたります。これを記念して、大会前日の11月21日、法政大学において記念講演会とパネル討論会が開催されました。その充実した内容を機関誌で紹介できないのは編集の立場からすると残念ではありますが、いずれこの内容が社会に還元されることを望みます。

(2)本機関誌は2004年発行から季刊化され、7年目を迎えました。年間4号発行で、毎号、投稿論文を受け付け審査するという体制は定着したようです。また、編集委員による独自企画(2〜4号の特集号)も学会らしい高い水準の魅力ある内容になっています。この体制と内容を継承し、より充実したものになるように、編集委員会として引き続き努力してまいります。

(3)2009年12月13日の編集委員会において、岡本英男さんに代わって角田が編集委員長に、そして3月には岡部洋實さんが副編集委員長に就任しました。また、12月から米田貢さんに代わって福島利夫さんが編集委員に就任され、佐藤隆さんが3月から海外研究に出られたので、その後任に松尾匡さんが編集委員に就任されました。

12月に委員長を引き継ぎ、同時に第1号(大会特集号)の編集を担当するというのは、思っていた以上にたいへんな労力を要するものでした。いろいろと不手際があったことをこの場を借りてお詫びいたします。季刊化して以降の歴代編集委員長のご苦労が身にしみてわかるこのごろです。この点でも、歴代の委員長ならびに編集委員の方々にお礼をもうしあげます。また、年間40本以上になる数多くの投稿論文の査読に時間を割いていただいたレフェリーの方々にもお礼をもうしあげねばなりません。関連する専門分野の論稿であっても、論文の内容や水準を精査していただくにはかなりの労力と時間を要します。しかし、新しい知見や興味あるテーマの論文をいち早く読むことができるというのは、レフェリーにとって1つの刺激であり、魅力でもあると思います。編集委員会としては査読者がなるべく偏らないように心がけていきますので、レフェリー候補になられた会員諸兄には今後もぜひご協力をお願いいたします。

(4)この4月から学会幹事会が新しいメンバーでスタートします。新幹事会には引き続き、編集委員会へのご指導をお願いするとともに、幹事会に対して機関誌編集の現状や問題点を提起し、改善をはかっていくのは編集委員長の役目であることを自覚しつつ、この1年を務めてまいります。よろしくお願いいたします。

(角田修一)

編集委員

委員長

  • 角田 修一(立命館大学)

副委員長

  • 岡部 洋實(北海道大学)

委員

  • 池田 毅(立教大学)
  • 石倉 雅男(一橋大学)
  • 柴田 透(新潟大学)
  • 清水 真志(専修大学)
  • 長島 誠一(東京経済大学)
  • 新田 滋(茨城大学)
  • 福島 利夫(専修大学)
  • 松尾 匡(立命館大学)

経済理論学会について詳しくは、同学会のホームページ
http://www.jspe.gr.jp/
をご覧ください。