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『ドイツ・イデオロギー』の研究:初期マルクスのオリジナリティ

『ドイツ・イデオロギー』の研究:初期マルクスのオリジナリティ

渡辺憲正(関東学院大学名誉教授)著

『ドイツ・イデオロギー』オンライン版にもとづいて唯物史観の形成過程を詳細に跡づけ、「カール・マルクス問題」解決への新視点を示す。

  • A5判/上製/242頁
  • 本体3200円+税
  • ISBN978-4-905261-50-6
  • 初刷:2022年4月1日

著者の言葉

マルクスが独自の理論家〈マルクス〉に生成したのは、紛れもなく初期においてのことである。それゆえ初期マルクスの理論生成史はそれ自体として、なお考察すべき価値の高い対象である。

目次

  • 序 論 初期マルクス論によせて
  • 第1章 生成期のマルクス理論
    • 1 ヘーゲル法哲学批判と土台=上部構造論の形成
    • 2 1843年の理論転換と市民社会概念の変容
    • 3 市民社会分析:『経哲草稿』疎外論の性格
    • 4 「歴史変革の論理」と共産主義の措定
  • 第2章 イデオロギー批判の生成
    • 1 フォイエルバッハ批判
    • 2 ブルーノ・バウアー批判
    • 3 ヘーゲル弁証法批判
    • 4 《フォイエルバッハ・テーゼ》の批判
  •   第3章 ヘーゲル左派のイデオロギー論争
    • 1 1844年のフォイエルバッハ論
    • 2 シュティルナー『唯一者とその所有』
    • 3 1845年のイデオロギー論争
  • 第4章 唯物史観の生成(1845-46)
    • 1 歴史段階説の摂取
    • 2 土台=上部構造論の歴史的拡張
    • 3 市民社会分析の展開
    • 4 「生産諸力と交通形態の弁証法」と共産主義
    • 5 唯物史観の構想
  • 第5章 イデオロギー批判の総括
    • 1 意識形態とイデオロギー
    • 2 シュティルナー章のイデオロギー批判
    • 3 知の構造的把握
  • 第6章 初期マルクスのオリジナリティ
    • 1 疎外論と物象化論
    • 2 考察:初期マルクスのオリジナリティ
  •   

著者

渡辺憲正(わたなべ・のりまさ)

関東学院大学名誉教授

1948年生まれ
一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学
専門はマルクス研究、社会思想史、イデオロギー論

著書
  • 『近代批判とマルクス』(青木書店、1989年)
  • 『マルクス・カテゴリー事典』(共編著、青木書店、1998年)
  • 『イデオロギー論の再構築』(青木書店、2001年)
  • 『哲学中辞典』(共編著、知泉書館、2016年)
  • 『唯物史観と新MEGA版『ドイツ・イデオロギー』』(共著、社会評論社、2018年)
  • ほか