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国境を越える市民社会 地域に根ざす市民社会:現代政治経済学論集   八木紀一郎(摂南大学学長)

国境を越える市民社会 地域に根ざす市民社会:現代政治経済学論集

統合された世界から地域へ!
進化的政治経済学の視野から市民社会論を再定位するユニークな論集。

  • A5判/上製/312頁
  • ISBN978-4-905261-35-3
  • 本体3000円+税
  • 初刷:2017年3月28日

著者の言葉

日本では反移民運動が政党をつくるような動きはないが,国としての日本が世界のなかで閉鎖的な部類にはいることは明らかである。 人口が減少するなかで,日本は経済面で海外との連携をより強めるとともに,国内社会においてもより開かれた国になる必要があるだろう。 そのような未来のなかで,国境を越えて拡がる市民社会が地域に根ざす市民社会と調和するように,そのために私たちはどのようなことをしなければならないのだろうか。 そのような課題を確認しながら,この書名を選んだ。

目次

  • 第1章 国境を越える市民社会:グローバル化のもとでの世界市場と市民社会
  • 第2章 世界市場の統合とガバナンス問題:「全般的危機」から「埋め込まれた自由主義」へ?
  • 第3章 制度形成の理論と市民社会論
  • 第4章 社会経済体制の進化と公共性
  • 第5章 移行経済と経済統合:進化的視点の再定位
  • 第6章 体制転換と制度の政治経済学
  • 第7章 グローバリゼーションと地域経済統合:労働移動の視点から
  • 第8章 NAFTAのもとでの米墨国境経済:経済統合の(非)制度化
  • 第9章 動揺する欧州統合と移民問題:統計的概観
  • 第10章 グローバリゼーションとEU結束政策
  • 第11章 欧州統合と地域政策の新しい役割
  • 第12章 地域市民社会とソーシャル・キャピタル:大阪府北河内地域の場合
  • 第13章 災害の空間・時間構造と市民的公正
  • 第14章 資本主義に未来はあるか:ニーズ指向の経済への転換

著者

八木紀一郎(やぎ・きいちろう)

1947年 福岡県生まれ
東京大学で社会学、名古屋大学大学院で経済学を学ぶ。
1988年、京都大学博士(経済学)。
岡山大学法文学部・同経済学部で「経済学史」、京都大学経済学部、同大学院経済学研究科で「経済原論」、「社会経済学」、および「経済学史」、摂南大学経済学部で「社会経済学」および「経済思想史」を担当。現在、摂南大学学長。
経済学史学会、経済理論学会、進化経済学会、経済教育学会等に所属。

主要著作
  • 『オーストリア経済思想史研究』(名古屋大学出版会,1988年)
  • 『近代日本の社会経済学』(筑摩書房,1999年)
  • 『ウィーンの経済思想』(ミネルヴァ書房,2004年)
  • 『社会経済学』(名古屋大学出版会,2006年)
  • Austrian and German Economic Thought, Routledge, 2011