日独経済関係史序説 工藤 章著
日独修好150周年!
日本とドイツの1世紀を超える相互関係の歴史と現状の解明をとおして、両国経済(企業と国民経済)の比較を、西ヨーロッパ、東アジア、さらには世界経済を視野に入れつつ試みる。
- A5版/上製/426頁
- ISBN978-4-905261-04-9
- 本体6200円＋税
- 初刷：2011年10月31日
著者の言葉
目次
- はしがき
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I 戦前期
- 第1章 日独経済関係の変遷--対立と協調
- 第2章 ｢満州国｣と日独通商関係--幻想の三角貿易
- 第3章 日本企業の発展--技術移転と企業経営
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II 戦後期：資本主義
- 第4章 西ドイツと日本の経済成長
- 第5章 ドイツ資本主義--経済統合・ヨーロッパ統合・グローバル化
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Ⅲ 戦後期：企業と企業体制
- 第6章 ドイツ企業体制のアメリカ化とヨーロッパ化
- 第7章 日本企業の戦後--石油化学
- 第8章 日本の企業と企業体制--問題提起
- 第9章 日本企業研究への視座
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Ⅳ 戦後期：国際定位
- 第10章 日欧経済関係の変貌
- 第11章 ヨーロッパ統合の射程--覇権代替の可能性
- 第12章 グローバル化と地域化
- 付論1 企業分析の射程
- 付論2 日独関係史への招待
- あとがき
- 索引
著者
工藤 章(くどう・あきら)
1946年10月,東京に生まれる。
1969年6月,東京大学経済学部卒業。
1975年3月,東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。
東京大学社会科学研究所助手、信州大学経済学部助教授、東京大学教養学部助教授、東京大学社会科学研究所助教授を経て、1992年4月,東京大学社会科学研究所教授。
2010年3月,東京大学停年退職・東京大学名誉教授。
- 『日独企業関係史』(有斐閣,1992年)
- 『イー・ゲー・ファルベンの対日戦略--戦間期日独企業関係史』(東京大学出版会,1992年)
- 『International Cartels in Business History』co-edited with Terushi Hara(Tokyo：University of Tokyo Press,1992)
- 『ドイツ統一と東欧変革』(住谷一彦、山田誠と共編,ミネルヴァ書房,1992年)
- 『20世紀資本主義II 覇権の変容と福祉国家』編(東京大学出版会,1995年)
- 『現代ヨーロッパ経済史』(原輝史と共編,有斐閣,1996年)
- 『Japanese-German Business Relations:Cooperation and rivalry in the inter-war period』(London：Routledge,1998)
- 『現代ドイツ化学企業史--IGファルベンの成立・展開・解体』(ミネルヴァ書房,1999年)
- 『20世紀ドイツ資本主義--国際定位と大企業体制』(東京大学出版会,1999年)
- 『ドイツ経済--統一後の10年』(戸原四郎、加藤榮一と共編,有斐閣,2003年)
- 『German and Japanese Business in the Boom Years:Transforming American management and technology models』co-edited with Matthias Kipping and Harm G. Schr ter(London：Routledge,2004)
- 『現代日本企業』全3巻(橘川武郎、G・D・フックと共編,有斐閣,2005-2006年)
- 『日独関係史 1890-1945』全3巻(田嶋信雄と共編,東京大学出版会,2008年)
- 『企業分析と現代資本主義』(井原基と共編,ミネルヴァ書房,2008年)
- 『現代世界経済の構図』(馬場宏二と共編,ミネルヴァ書房,2009年)
- 『Japan and Germany: Two latecomers to the world stage, 1890-1945, 3 vols.』co-edited with Nobuo Tajima and Erich Pauer(Folkestone：Global Oriental,2009)
本書は、……経済--企業と国民経済--の分野に対象を限定したうえで、日独両国が1世紀あまりにわたってどのような関係を構築してきたのかと問い、その歴史と現状を明らかにすることを主たる課題とする。さらに、そのような相互間の関係を念頭に置きながら、日独の経済を比較することをいまひとつの課題とする。その過程で、視野はおのずと西ヨーロッパへ、また東アジアへ、さらには世界経済へと拡大することにもなる。