- 中国抗日戦争史-中国復興への路 劉大年・白介夫編
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日中国交正常化30年!
戦争と革命の20世紀を中国はどう認識しているか。
中国歴史研究会の共同労作から読む。原書『中国復興枢紐-抗日戦争的8年』(1995年,北京出版社)
訳者- 曽田三郎 1948年生まれ,広島大学大学院文学研究科教授
- 谷渕茂樹 1974年生まれ,広島大学大学院文学研究科博士課程後期在籍
- 松重充浩 1960年生まれ,日本大学文理学部助教授
- 丸田孝志 1964年生まれ,広島女学院大学生活科学部助教授
- 水羽信男 1960年生まれ,広島大学総合科学部助教授
A5判/上製/704頁
ISBN4-921190-20-8
本体6800円+税
発行
初刷:2002年11月25日
- 著者の言葉
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中国の近代史には二つの基本問題が存在していた。一つは民族の独立が達成されていないことであり、もう一つは社会の工業化、近代化が達成されていないことであった。これらの問題が、中国を滅亡の危機に陥れていたのである。抗日戦争は中国近代史における根本的な転換点であった。……抗日戦争というこの歴史の転換点は、共産党が指導する人民の力が準備し作り上げたものである。旧中国は新中国へと代わった。すなわち、中華民族が毅然として独立し、国家近代化の前途が開けた。ここにおいて中国は、自らの復興を開始したのである。一言で言うならば、中国復興の核心とは、抗日戦争の8年であり、それは抗日戦争勝利の偉大な歴史的意義なのである。
劉大年
- 目次
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- 刊行にあたっての序 劉大年
- 序言
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抗日戦争前期(1937年7月〜1938年)
- 第1章 日本の全面的中国侵略戦争開始と中華民族の抗戦への奮起
- 第2章 戦略的防御体系の建設と防御作戦
- 第3章 華北・華中人民の大蜂起と敵後方戦場の形成
- 第4章 国内の人口移動と海外華僑の抗戦支援
- 第5章 抗戦初期の政治・経済および外交
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抗日戦争中期(1939年〜1943年)
- 第6章 抗戦の対峙段階への転換と二つの戦場の形成
- 第7章 国共両党の連合のなかの闘争と局部的武装対抗
- 第8章 国際関係の変化と国際反ファシズム統一戦線の形成
- 第9章 単独抗戦から同盟国との共同作戦に転換する中国
- 第10章 中国の政情と国共関係
- 第11章 抗戦中における中国の国際的地位の向上
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抗日戦争後期(1944年〜1945年8月)
- 第12章 二つの戦場の地位の変化
- 第13章 二つの政権下の二つの社会と大後方民主運動の勃興
- 第14章 民主連合政府問題とアメリカの対中政策の変化
- 第15章 中国軍民の反攻準備
- 第16章 日本の敗戦と中国の抗戦の完全なる勝利
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抗日戦争時期の中国文化
- 第17章 文学・芸術
- 第18章 学術・思想・理論
- あとがき
- 人名索引
- 事項索引