- 生協への提言 -難局にどう立ち向かうか 野村秀和編著
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生協の危機をどう見るか?
改革・再生は可能か?存在価値とは?
「本書の主題は、日本の生協運動が、いままさに経営危機の直面し、大きな壁の前で進むべき方向に確信を持てなくなっている状況を正面から見据え、自己革新への道筋を、共同で、建設的に提言することにある。」(野村秀和)
岐路に立つ日本の生協運動に、5氏が率直に提起する。
野村秀和(日本福祉大学経済学部教授・京都大学名誉教授)
神山 充(NPO法人・地域と協同の研究センター 事務局課長)
榑松佐一(生協労連東海地連執行委員長)
庭野文雄(CRI:協同組合総合研究所 主任研究員)
小栗崇資(駒澤大学経済学部教授)
四六判/上製/212頁
ISBN4-921190-06-2
本体2000円+税
発行
初刷:2001年2月15日
- 目次
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- 刊行のことば (野村秀和)
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第1章 生協の危機と現況 (野村秀和)
- 1.組織・経営の到達点
- 2.最近の主要単協の経営業績
- 3.競合のなかのIYグループ
- 4.官僚制と経営者支配
- 5.社会的役割の強化と組合員幹部の成長
- 6.「コープしが」のケース
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第2章 「開かれた生協」の意味するもの -事業システムとしての生協- (神山 充)
- はじめに
- 1.「生協」というシステム
- 2.事業システムとしての生協
- 3.生協における働きがいとマネジメント
- 4.新しい生協モデルへの転換
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第3章 21世紀の協同組合に新しい戦略と理論を (榑松佐一)
- 1.生協の危機と「再生へのプロセス」
- 2.21世紀の協同組合に新しい戦略と理論を
- 3.コミュニケーションの改革と組織の自己改革
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第4章 現代生協論の理論的検討 (庭野文雄)
- はじめに
- 1.田中秀樹氏の議論の出発点
- 2.田中氏の物象化論と生協論の理論的検討
- 3.生協理論の基本的な対立構造
- おわりに
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第5章 古い協同から新しい協同へ -双方向コミュニケーション型生協の構想- (小栗崇資)
- はじめに
- 1.運動体事業としての生協
- 2.ニーズ志向と組織志向
- 3.商品事業のあり方
- 4.新たな運動論
- 5.新たな組織論
- 6.コミュニケーションとエンパワーメント
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第6章 いま、生協に問われていること (野村秀和)
- 1.生協は供給不足時代に誕生した
- 2.供給過剰時代の生協
- 3.専従幹部の指導力量
- 4.リストラ策しか提案できないのか
- 5.持てる力を出しきれる信頼関係を
- 6.競合対策の思想と手段
- 7.トップとしての課題
- 8.協同組合の強さとは何か
- 9.地域社会との信頼関係のなかで
- 10.ニッチ事業としての原点を謙虚に踏まえよ
- 著者
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野村秀和(のむら・ひでかず)